オンライン会議が煮詰まったときに試したい、進行のコツ7選
オンライン会議が、なかなか終わらない。
話がまとまらず、時間だけがすぎていく。そんな悩みはありませんか。
実は原因のほとんどは、進め方にあります。少しの工夫で、会議はぐっとスムーズになるものです。
この記事で紹介するのは、今日からすぐ試せるコツです。読み終えるころには、次の会議で何を変えればいいか、はっきり見えているでしょう。
なぜ会議は終わらないのか
一番の原因は、ゴールがはっきりしないことです。
「知らせるだけ」なのか「何かを決める」のか。目的がぼやけたまま始まると、話は自然と広がっていきます。
たとえば、進み具合を伝えるだけのつもりで始めた会議で、急に方針の話になることがあります。参加した人は、心の準備ができていません。結果として、意見が出ないまま時間切れになりがちです。
画面ごしだと、相手の表情も読みにくくなります。言おうか迷っているうちに、話題は次に移ってしまう。そんな経験は、だれにでもあるはずです。
声の調子だけでは、賛成なのか迷っているのかも伝わりません。うなずきひとつも、画面の外では見えにくいものです。こうした小さなすれ違いが積み重なると、話がまとまるまでに時間がかかってしまいます。
会議の前にできる準備
会議の出来は、始まる前にほぼ決まります。
目的をひとことにする
会議の目的は、案内の時点でひとことにしておきましょう。「進み具合を伝える」ではなく「Aさんの案を採用するか決める」。会議が終わったとき、何が決まっているべきかを一文で表すのがコツです。
目的がぼんやりした会議は長くなりやすいものです。招待メールの件名にそのまま書くのも、よい方法でしょう。それを見ただけで、参加する人は心の準備ができます。
話し合うことは「決めること」で書く
議題を並べただけでは、いつ終わればいいのかわかりません。それぞれに「これが決まったら次へ」という目印をつけておきましょう。話がそれても、すぐ戻れます。
議題が3つ以上あるときは、大事な順に並べましょう。時間が押しても、本当に決めたいことだけは確実に話せます。
資料は先に配る
その場で初めて資料を読むと、話し合う時間が減ってしまいます。前もって目を通してもらえば、当日は意見を出すことに集中できます。
参加する人が増えるほど、一人ひとりの「自分ごと」という気持ちはうすくなる。
本当に必要な人だけを呼びましょう。「念のため」の招待は、会議を長くする原因になります。呼ぶかどうか迷ったら、あとで記録だけ送るという選択もあります。
会議が始まる前には、次の点を確かめておくと安心です。目的をひとことで言えるか、話し合うことに「決めること」が書いてあるか、資料は前日までに配ったかを確認しましょう。参加する人は本当に必要な人だけか、終わりの時間は決めてあるか。すべて揃っていれば、あとは進めるだけです。
会議の中で使えるコツ
残り時間を見せる
始まりの時間だけでなく、終わりの時間も決めておきます。画面に出しておけば、みんな自然とペースを意識します。タイマーがなくても、時計のスクリーンショットを共有するだけで十分です。
名前を呼んで聞く
「〇〇さんはどう思いますか」。ひとことでよいので、名前を出して聞いてみましょう。いつ聞かれるかわからない。そんな軽い緊張感が、発言のかたよりを防ぎます。
いきなり難しい質問を振ると、かえって場が固まってしまいます。まずは、答えやすいものから始めましょう。
文字でのやりとりも使う
声に出すのはハードルが高くても、チャットになら書ける人は多いものです。質問はそこで受け付け、大事な点は画面に書き出す。話の流れが、目に見える形で残ります。
持ち帰りを歓迎する
その場で無理に結論を出すと、声の大きい人の意見に流されがちです。「一度持ち帰ってもいい」。そう伝えるだけで、発言のハードルはぐっと下がります。
録画機能は、欠席した人への強い味方です。あとから見返せば、記録づくりの手間も減ります。生活音や部屋の様子が気になる人は、背景を変える機能を遠慮なく使いましょう。
資料の見せ方をひとくふうする
画面共有は、文字が小さいと読みにくくなります。フォントを大きくし、1枚に書く内容をしぼりましょう。ポインター機能を使って、今どこの話をしているのか指し示すと、迷う人が減ります。
グラフや表は、口で説明するより見せたほうが早く伝わります。数字が多い資料は、大事な部分に色をつけておくと、ぐっと見やすくなるでしょう。
目的で変わる進め方
すべての会議を、同じやり方で進める必要はありません。
知らせるための会議
そもそも会議にせず、資料やチャットで済まないか考えましょう。口で伝えたいときも、質問の時間だけ短く用意すれば十分です。一方的な説明が長い会議ほど、参加する人の集中力は落ちていきます。
決めるための会議
前もって、選べる案とその良し悪しを資料にしておきます。会議の場では、選ぶことだけに集中しましょう。だれが決めるのかも、あらかじめはっきりさせておきます。その人があいまいなまま話し合うと、結論が出ても後からくつがえることがあります。
アイデアを出す会議
ここでは逆に、自由に話せる空気が大切です。反対意見はいったん置いておき、まずは数を出すことを優先します。質より量を意識すると、意外な発想が飛び出すことがあります。良し悪しの判断は、あとでまとめて行いましょう。
目的が混ざってしまったときは
「報告のはずが、いつのまにか決める話になっていた」ということは、よく起こります。話の途中で目的が変わったと感じたら、いったん立ち止まりましょう。「これは今、決める話でしょうか」とひとこと確かめれば、参加する人の頭の中がそろいます。
よくある失敗と直し方
資料を読み上げるだけ
画面の資料をそのまま読み上げる時間は、集中力を大きく奪います。それは先に配っておき、会議では話し合いたい部分だけを取り上げましょう。
人数が多すぎる
人数が増えると「誰かが話すだろう」という空気が生まれます。結局、誰も発言しなくなるのです。決定に関わらない人には、記録の共有だけで十分です。
時間ぎりぎりに始める
入室が遅れると、そのぶん本題も遅れます。開始1分前には、画面の前にいるようにしましょう。早めに接続できていれば、雑談の時間も生まれ、場の空気が自然とやわらぎます。
記録が残らない
会議の内容は、終わった直後から記憶がうすれていきます。発言のすべてを書き取る必要はありません。決まったこと、担当者、期限。この3つだけは、もれなく残しましょう。翌日以降に回すと記憶がずれやすいので、その日のうちに共有するのがコツです。
会議の最後には、何が決まったか・誰がやるか・いつまでにやるかの3つを、画面を見ながら一緒に確かめましょう。あとから「言った、言わない」のすれ違いが起きなくなります。
画面共有に頼りすぎる
資料を映しっぱなしにすると、話している人の顔が見えなくなります。表情が見えないと、みんなが本当に納得しているのか、進行役にはわかりません。ときどき画面共有を止めて、みんなの顔を確かめる時間をつくりましょう。
それでもまとまらないとき
工夫を重ねても、同じ話がぐるぐる回ることがあります。そんな案件は、対面のほうが早く決まるタイプかもしれません。立場の違う相談ごとや、初めて会う人同士の打ち合わせは、顔を合わせるだけでスムーズに進みます。
オンラインに慣れているからこそ、対面には特別な力があります。参加する人の集中力も上がりやすいものです。
社内の会議室がふさがっている日もあるでしょう。社外の人を交えて、じっくり話したいこともあるはずです。いつもと違う場所で話したいとき、気がねなく借りられる会議向けのスペースを試してみてください。
ホワイトボードや大きな画面があるスペースなら、資料への書きこみもスムーズにできます。オンラインではやりづらかった作業も、対面ならすぐに終わるでしょう。
よくある質問
ちょうどよい人数は?
何かを決める会議なら、5〜6人が目安です。それより多いなら、チャットでの意見集めを組み合わせましょう。
ちょうどよい長さは?
集中力が続くのは、30〜45分ほどです。長くなりそうなら、休けいをはさみましょう。
相手の反応が薄いときは?
カメラをオフにしている相手には、直接名前を呼んでみましょう。声が返ってくるだけで、場の空気は変わります。チャットで軽く聞いてみるのも、ひとつの方法です。
資料は何日前に配ればいい?
目安は、2〜3日前です。前日では、忙しい人が目を通せないことがあります。
記録は、だれが書くべき?
毎回同じ人が担当すると、負担が偏ってしまいます。持ち回りにするか、録画機能に頼るのもよい方法でしょう。完璧を目指す必要はなく、決まったことと次にやることさえ書いてあれば十分です。
最初の雑談は必要?
短い会議なら省いてもかまいません。初対面が多い場では、1分ほどの軽い雑談があると、発言のハードルが下がります。
会議の途中で議題が増えてしまったら?
その場で全部片づけようとせず、「持ち越しリスト」を作りましょう。今日話す議題ではないと分かったものを、そこに書き出していきます。次の会議に回すか、担当者に個別で話してもらうか、決め方をその場で選んでおきましょう。そうすれば、あとで忘れずにすみます。
資料を読む時間がなかった人がいたら?
会議の最初の2〜3分を、資料に目を通す時間にあてましょう。「読んできた前提」で進めると、置いていかれる人が出てしまいます。短い時間でも、全員のスタート地点をそろえることが大切です。
まとめ
会議がまとまらない原因の多くは、道具の問題ではありません。
目的をそろえること。進め方を少し工夫すること。この2つで、多くは解決します。
まずはひとつだけ、次の会議で試してみてください。空気の変わり方に、きっと驚くはずです。